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栗鳥巣(クリトリス)インタビュー
栗鳥巣(クリトリス)インタビュー栗鳥巣(クリトリス)ビックリ顔!

 

僕が彼女と初めて出会ったのは、下関マグロ氏主宰のフェチビデオ「パイ投げクラブ」に出演依頼をもらった時に偶然一緒になり、初対面にして生クリームを顔面に投げつけ合ったことからである。妙な連帯感が生まれ、すぐに仲良くなったその時は、まだセビアンの店員でパフォーマーデビューしていなかった。後のピンクローターズのリーダー・栗戸理花(クリトリカ)嬢とも仲良かった為、数ヶ月に1回は会ったり、遠目でイベントで見かけたりしていたが、みるみるうちにプロのお下劣パフォーマー&大人用玩具解説人の階段を駆け上がっていくではないか。彼女を見ていると全く擦れていないし、屈折した人生を経験しているように見えないので、親近感が湧くと共に非常に興味を覚えた。今回、念願の事情聴取に至ったのだ。

「最近の近況は?」(インタビューが秋だった為、話が平成16年の9〜10月頃)

彼女の母上様が亡くなり四十九日過ぎるか過ぎないかという日取りにこういう場をセッティングしてしまったが、彼女はいたって元気で

「今日撮影だったのです。腹が減りましたー」

旧マルイoneの1階にあるカフェレストランでピザとトムヤンクンを頼む。

「しばらく会ってなかったけど、最近の仕事ってどうなの?」と僕は訊いた。

すると、テキパキと答えてくれた。

9/1〜10  ショーアップ大宮(劇場4ステージフル)

9/11    母の四十九日で納骨

9/12〜14 明智伝鬼氏と旅行ツアー(伊豆の温泉でファンの集い)

なるほど、忙しそうだ。彼女曰く、「この日にインタビューしないと来月まで全く予定が空かない」と言われたので焦ってセッティングした僕。彼女関連の人から聞いていた情報では、今年の5月でセビアンを辞め、CUBEという所で仕事をしているという情報は事前に得ていた。僕はこのCUBEについて少し勉強不足で「スカトロ関連」ってコトまではわかっていたのだが、具体的な業務がわかったのがHPを見た彼女に会う前日だった。

「スカトロ専門SMクラブだって!」

 彼女が語るCUBEの情報は、

「うん、結構いい身入りになってるよ。1本お客さんについて2万〜3万円貰えるから。いつものパターンだと、店には夕方前に行って21時前後に電車飛び乗ってクタクタ状態で帰宅かな」

彼女が「スカドル」になったと言う話は聞いていたが、僕が考えていた以上にスカトロ業界は確立され進化している。彼女の所属している店は基本的にはSMクラブなのだが、通常のSM店よりも若干高い単価でスカトロのオプションが付くのが売りで、安いコースだと「クイック聖水」というのがあるそうだ。彼女は素直に面白おかしくウエット&メッシーの延長上でウンコプレイがいとも容易く出来る人で、かつ緊縛モデルや自縛に精通している。彼女にとっては「M女」は無くても、「M女的お仕事」を苦痛に感じないでパーフェクトにこなすスキルを持っている。彼女の口ぶりから推測すると、店に出れば必ず客に付き、お茶引いて帰ることはないのだろう。

栗鳥巣(クリトリス)スカトロ地獄!

後日聞いた元同僚の内山沙千佳ちゃん(彼女もパフォーマー)の証言によると、

「鳥ちゃんの場合はねー、最初は、ビデオで名前が知れていたから店長の方針で売りにしないで店に出ていたの。けど、店のお客さんの半分は純粋な指名客で、残り半分がビデオファンの人で彼女を探し当てて来店するマニア客。鳥ちゃんがお勤めした期間が短かったのも多少関係あると思うんですけど、瞬間的に大ブレイクしましたよ。彼女だけ集中的に…。ウチの店が潤ってるからではなく、彼女自体が人気あったんだよ。普通スカトロの仕事だけに、1日1本しかお客さん取れないんですが、短期間で客が回った彼女は異例ですよ」とのコト。

自分で自分の希少価値を過大評価しない彼女なので、インタビューというよりは僕と周囲の人の事情聴取から基づく原稿になってしまいそうだ。

「ビデオについて尋ねると…」

スカトロビデオをフリーランスの女優で出演していて、本番やカラミは一切ない彼女のお仕事事情は、

「ギャラの相場? えっ、特にないけど一応の目安は乳輪出る仕事は1万円以上!」

つぅことは顔出しはNG無いのかよっ! って突っ込もうと思ったが、冷静に考えてみれば以前にお願いした仕事のコトを想い出して納得。実は過去に『別冊GON!』のカメラマンから「2〜3万円で顔目線で素人ヌード系の撮影出来るコいない?」と頼まれた時、鳥ちゃんに頼んだことがある。当日撮影という急な仕事を引き受けてくれてタダでさえ感謝していたカメラマンと僕であった。夜に電話が掛かってきて、「おい、松本! 本当にありがとうよ! あんないいコ紹介してくれて。顔に目線いらねーっていうからそのまま撮ったよ」

当時はモデルでもない、セビアンの店員さんだったのにコンビニ誌(当時はまだ10万部以上刷っていたと思う)に平気で顔出ししてくれて僕としては大変驚いたもんだ。とにかく、彼女は自分が納得のいく範囲のコトなら何も動じないし、気にしない。近年の仕事について聞くと、

「1番良かったビデオのギャラは20万円くらいだったかな」

ビックリだ。「随分ギャラいいねえ。それって充分企画単体扱いだよ」って言い返すと、彼女も納得した素振りでうんうん頷き、

「やっぱりそれって、高待遇なんだよね。あたしのビデオ、都内のセルビデオショップのスカトロ部門で5週連続1位取ったらしく、スカトロキャンペーンギャルもやったよ」

よく売り出し中の単体AV女優の女の子がレンタルビデオ店で握手会するのは聞いたことあるけど、セルビデオ店で巻きグソの帽子被ったキャンギャルがやって来るなんて前代未聞だ。写真も見せてもらって、上品なレストランでの事情聴取だったが、大バカ笑いで足もバタつかせる程大受けしてしまった。「この人面白過ぎる…。」

「さて、この辺から鳥ちゃんの歴史を」

 そもそも最初にエロ業界に入ったきっかけは?

 という問いに彼女は、

「16歳の頃『ワカタケ』っていうノイズバンドが好きでねえ。そのバンドに一緒に出演してパフォーマンスした。」

彼女が憧れたバンドは解り易く言うと筋肉少女帯のようなライブパフォーマンスがゲロ面白いバンドで、純粋におかしくて面白いパフォーマンスを一緒に出来るならば手段を選ばないという考えもあったようだ。“脱ぐ覚悟”というよりも“脱ぐと面白い”というコトらしい。僕・松本晶はそこまでの気持ちに達するまでに業界デビューしてから3年の月日を費やしたというのに、彼女は生まれ持った感性で某大学の学園祭で脱いだそうだ。彼女は続けて、

「ライブパフォーマンスでは、SM女王様の格好で卓球とか、17歳の時、某大学学園祭で脱いだりと面白かった。」

そんな高校時代を送った彼女の次のステップは文化服装学院に3年間行き、その間に大人の玩具屋でバイトデビュー(セビアンの前にもう一軒勤めていたそうな)を果たす。

 おもちゃ屋さん勤める前に“おもちゃ類”って使ったコトは?

入店前のイメージは?

 という問いに、彼女の返答で僕はぶっ飛ぶ。

「初めてバイブ使ったのは16歳の時でレズのお姉さんにバイブ挿入されたの。その時処女だったからなあ。実際に男と初めてSEXした時ってそういえば痛くなかったなあ。」

ななな、なんですと…。彼女はレズバイブプレイで処女喪失!!?? マジかよ。わたくし松本晶でさえも、他人のチンコを借りてのAV処女喪失だが、血の通ったチンコには違いない。彼女は平然と、

「あたし、基本的にバイセクシャルとは言っているけど、どっちかというと女好きだよ。」

左様ですか…。彼女が本番系の仕事を好まない理由は、「男がそれ程好きではない」のと「マ○コが弱いからセックスはイヤだ」という2本柱で、後はそれほど気にしないとのコト。

「性の価値観の変貌について」

元々男はイイやって感じとおっしゃる鳥さんだが、今までの男性経験は6人で業界的にみればそれほどでもないか少ない。しかし、オナニーにはすこぶる興味があったようで、

  • 口紅
  • 8×4
  • 綿棒
  • スプーン&フォーク

手当たり次第に挿入したそうな。そりゃ、オモチャに興味持つわなあ。中高女子校だったそうなんで、もしかしたら校内でもオナってたのかも。彼女は、男性に対する興味が薄い分、直接的な快楽には自慰器具を使用し、間接的な快楽には「人に見られる」とか「美意識重視」という部分を重視する。現在精力的にやっている業務も殆どエンターティナーなご商売。

「仕事は?」

 と尋ねると、

「生きているのが仕事!」

と返ってくる人。ピンクローターズでパフォーマンスしている時も、ストリップ劇場でおもちゃショーやSMショーやっている時も、パラダイスチャンネルで脱ぎキャスターやってる時も、セビアンで販売員やってた時も、遊びと仕事の線引きに引っ掛からなかったと彼女は言う。「仕事と感じる時って?」と尋ねると、

「合わない人と一緒にいる時だね。あと、“痛い”“熱い”って感じた時。」

なるほど、後者の意見は特殊モデルならではだが、前者はどの職業の人でも一緒。彼女の言うコトをインタビューの記事にすると、あまりにも「一言」でキレイにまとまってしまう。天然で頭のイイ人なのだ。

「何が楽しい?」

 と尋ねると、目を輝かせながら

「脱ぐ瞬間。ストリップ劇場に上がるようになって何が素晴しいって、スポットライトを浴びる緊張感。1日4ステージを10日間もやったら、太りようがないプレッシャーと体力消耗もある。」

栗鳥巣(クリトリス)緊縛!

確かに。彼女が栗戸リカ嬢のフォトエッセイ出版イベントで自縛ストリップをやっていた時に見かけた時は、以前より見違える程のスタイルと美しさだったので、今は恐らくそれ以上に洗練された状態になっているに違いない。着衣で見る感じの彼女も細いけど、胸やお尻はムチっとしててイイ感じだ。彼女とはエステや化粧品の話でも白熱しており、かなりの美容マニアと見受ける。しかし、彼女は人の為や男の為にキレイになる人では決してない。

「裸が本来の姿って思ってる。裸が最高のファッションだから。」

おお、この人いい事言うねえ。そう、一張羅の身体を愛おしく思う人のエロ仕事は素晴しいに決まっている。エロモデルをやっている女子なら誰でも同感できる意見。彼女にとってストリップの仕事はギャランティー云々じゃないんだろう。

「何がイヤ?」

 という問いには、

「同じ人と長くいるコト。ストレス溜まる。」

うん、全くその通りだね。推測だが、彼女が経験してきた仕事の場合、何がイヤかといえば、仕事の時間よりも待ち時間&待機時間が重たく感じるであろう。業界的に(風俗もストリップも)イイ人も多いが、病んでいる人や打っている人もいらっしゃるので辛さはよく分かります。

話変わって「ピンクローターズ加入のきっかけは?」

僕が知っている限りで彼女は最初、「ただのイベント好きの女の子」だった。

「葵ちゃんと企画してたショーで参加したんだけど、潰れちゃって村田らむ君をいたぶった。超面白かった。写真見たでしょ。」

見せてもらった写真は凄かった。常温蝋燭数十本に匹敵するダルマ蝋燭で彼の下半身を焼くように攻める写真。ハードプレイの女王様クラブでもやらない極悪プレイ。悪乗りピンクローターズらしい話だった。本格的なショープレイではないピンローではあるが、彼女にとってはリーダーとも友達だし、水に合ったのだろう。気が付いたらMCをしてたり(この人のMCが超うまくて、後にパラダイスチャンネルのお色気キャスターも務めていた)、オモチャショーやったりで、知らない間に加入していた。

「人に嫌がらせするみたいなノリでスカトロも始めたからねえ、私達。」

ピンローを皮切りにスカドルへの階段を昇った。彼女の場合、大変な勉強家である為、明智氏と提携をして自縛などの本格的なショーを出来るスキルを学んでいて、ピンローのやることに物足りなさを感じるのではないだろうかと思う程、技術向上を怠らない。

「彼女個人のことをもう少し突っ込んで聞いてみる」

 単刀直入にこの業界の女の子は色んな意味でマトモなヤツがいない。もし、『ダメダメチェックリスト』なるものを突きつけてアンケートすれば、あらゆる箇所にチェックポイントが入り、致命的なチェックポイントに対外1箇所は引っ掛かる。例えば、

  • 自殺未遂経験アリ
  • 非合法薬物経験アリ(シャブ・大麻)
  • 合法薬物処方者(うつ病・精神分裂症など)
  • あらゆる依存症(アル中・ホスト・買い物症候群)

なんだかの依存体質なコが圧倒的に多い世界で、生まれ育った家庭環境のせいもあるが、自己管理能力が極端に低い女子が多い。

彼女の場合何に該当するかというと…、

「美しさを保つ自己愛への依存」→エステ・化粧品には惜しまない。

薬歴は合法非合法ともどもナシ。ぶっ飛んでいるだけで、全然おかしい箇所がない。

家庭環境について聞いてみると、おおお、驚き!尊敬している人を聞くが、

「お父さんとお母さん。父はIT系の会社経営者で母はピアノと書道の先生」

なんと、お嬢様なのね、貴女。聞けば、お父様お母様ともども戦中生まれの方で、良識があって、娘への愛情は惜しまない且つ理解ある両親のようだ。なんと、お母様にセビアンで働いていた時代に忘れ物を届けてもらったコトもあったそうだ。つぅことは、知っているということね。

「うちのお母さんの心配事は、火事になった時が大丈夫なのかって。バイブに囲まれて仕事していることは気になっていないらしいよ。」

彼女の学生時代は、中学高校6年一貫教育の私立で成績が落ちた時は、家庭教師をつけてくれたそうだ。私にも言えることかもしれないが、長期間精神的な調律を保ちながら、エロ業界で生きているマトモな脳味噌を持っている(もちろん変態でおかしいのは認めるが…)人間は育ちがイイ。彼女のユニットリーダーの栗戸理香嬢もそうだ。彼女のような人柄や何事にも頑張れる人になったルーツは、穏やかで好奇心を育む家庭環境のようだ。

この取材をしてから原稿に書き上げるまでの間、数ヶ月のタイムラグがあるので、今現在彼女が何をしているかが定かではない(舞台中心の生活をしているという確認だけは取れている)。もしかしたらもっとすごいコトに挑んでいるかも。

栗鳥巣(クリトリス)

これからも、追いかけていきたい元気をもらえる女性で私の大事な友達だ。近々ストリップの舞台もあるそうなので、今度こそタイムラグを作らずに取材撮影を実行しようと思っている次第である。

取材、文責:松本 晶

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